ミケーネ美術について
ミケーネの狩の場面をあらわした墓碑は、立体感があり写実的です。
この墓碑から約200余年たって前13世紀になると、石製彫刻は他の領域に劣らぬほどに発達して記念碑的な大作を残すことになります。
それが「ミケーネの獅子門」の彫刻です。
高さ3・3m、底辺3・9mの巨大な三角形の石灰岩板の彫刻。
軒の一部と高い柱礎をもつクレタ風の下細の柱(神祠でしょう)をはさんで2頭の獅子が同じように前脚を柱礎にかけています。
頭部は欠落しているけれども、頭部は別種の石を使い前方をむのていたでしょう。
これは浮彫りですが、深彫りで丸彫りのような効果をだしています。
獅子の前後の脚の間には深い空間が十分に表われているし、頭部は丸彫りに近いほど突きだしていたにちがいありません。
胴体は当然のことに丸味をもち、後脚などは弱いけれども、前脚から後半身にかけて筋肉を表わそうと努めています。